kjyk09

気ままに詩のようなものを書いています。

木々の坂道

 

 

赤や黄に色づく木々の坂道を下ってゆくと

その先に小暗い海が広がっていた

海は黄泉に通じているかのようで

無論ここは初めて見る風景なのに

どこか来し方を思わせるような感じもした

畔に近づいてみると水面には土星の輪っかが廻転していたり

イータ・カリーナ星雲が今にも爆発しそうに膨張と収縮を

 繰り返していた

空には我関せず鳶が一羽飛んでいる

ここはどこだろうと思って振り返ると

さっき下ってきた山は黒く遠い峰々となって音もなく

胎に燃えたぎる陽を抱いているかのようだった

私は帰りたいのかそれとも旅に出たいのか

山が光とともにゆっくりと浮び上がってゆく

 

 

 

 

 

私を超えたものに私はなりたい

という一行が思い浮かんだが

そんなものありゃしない何言ってるんだ

という地に足の着いた声がきこえる

私を超えたものがあるならば

それは私をつくったものだろうけど

ほんとうに私をつくったものがいる(又はある)のかは

 疑わしい

 

壁のしじまを見つめていると

人の躰や海の波が立ちあらわれるかのようで

立ちあらわれたかと思うと

しじまはやはりしじまでしかない

人の心はなんて忙しないのか

空に鳥がさえずり雲の流れゆくまに

 

どこからどこへ

目は彷徨い そして逝くのか

私の限りない生れに

限りない過去 限りない行末に

私はそっと背すじをのばす

 

 

 

眠る前

 

 

どんなに心と体が疲れても明日の朝

私は目ざめることを祈る

それが生きる意志

生きたいという気持ちなのかもしれないけど

それがあるかぎり

私は祈る

私に祈る 宇宙に祈る

 

 

 

 

 

どこまで行っても

地平線に終りが見えないので

私は世界に抱かれていた事に気づく

 

どんなに目を凝らしても

空に終りが見えないので

私は私の終りを感じない

 

在る事の

畏しさ

一輪の花と 同じ重さの